今だから話せる失敗談5選

今だから話せる失敗談5選~失敗の数だけ成長がある~

プロでも失敗する事があります!

いや、今から思えば「プロ」とは言えないようなミスばかりですが

クリーニング屋さんになってから14年程経ち

これまでの「今だから話せる失敗談」を5つご紹介したいと思います。

おそらく同じようなミスは日本全国どのクリーニング屋さんも

ご経験されていると思います。

消費者の立場から何かしらのご参考になれば幸いです!

 

【その1 カシミアスーツ事件】

私がクリーニング業に就いて間もない頃、

カシミアのスーツを水洗いして縮ませてしまい

弁償した事があります。

 

仕事を始めて間もない頃はランドリーとウェットの違いも

ドライクリーニングがどういう物なのかも

頭では理解していても実際作業する時に咄嗟の判断が出来ない事もあり

この時はドライクリーニングした後で汗の臭いが気になって

汗抜きしようとしたつもりが間違えて水洗い(ウェットクリーニング)のカゴに入れてしまい

洗い上がって冷や汗をかきました。

大人用のスーツが本当に子どもが着るくらいのサイズに

見事に縮んでいました。

 

お客様には陳謝して弁償して許して頂けたので

今でもずっとご愛顧くださっているのですが、

そのスーツは工場の一番目立つ場所に自戒のため飾っていて

ウールやカシミア、シルクなど水で洗ってはいけない!と言う事を

自分に強く印象付ける事件でした。

 

【その2 色移り・色落ち事故】

これも10年程前までは良くやっていた事故です。

基本的に白物と色柄物は仕分けして洗います。

しかしたまに白物の中に襟や袖に別布や、ワンポイントのデザイン、

などが施された服があり、

こういった物からたまにめちゃめちゃ色が出る事があります。

 

最も警戒すべきは赤や青のコーデュロイ生地で

大体色が出ます。

一緒に洗った白い服が全部ピンクになる事なんて

しょっちゅうありました。

 

移染した服は何度も洗い直して白に戻してからお客様に納品するので

気付かない事がほとんどですが、

こちらとしては何度も何度も洗い直すので本当に大変です…

 

また、逆に濃紺シャツをドライクリーニングした事で

色が落ちてシラケてしまう事も多々ありました。

これらは洗濯表示の通りに洗ってもそうなってしまうので

メーカーのミスであったり、経年劣化で加工が取れてしまったり

といった事が原因です。

今なら修復する知識と技術がある(?)ので

お客様には問題なく納品する事も出来るんですけどね!

 

【その3 金糸・銀糸溶解事故】

クリーニング屋さんではお馴染みの汗ジミ用の薬品

スポッターと呼ばれる物があります。

こちらを金糸や銀糸(いわゆるラメのようなに見えるニットなど)に付けると

一瞬で溶けて無くなります。

 

汗ジミがあると反射的にスポッターを使っていた以前は

この事故が多発していました。

付けると瞬間的に見た目がパッと変わるので、

一瞬「???!」となる感覚、今でも肝を冷やします。

 

最近は汗ジミも特殊しみ抜きで別料金で頂くこともあって

酸素系漂白剤などを使って丁寧に行うので

事故が起こらなくなりました!

 

【その4 黄なりブラウス白化事件】

これは当店を利用され始めて間もないお客様だったのですが

「水洗い✕」とされていたブラウス

間違えてランドリー(ワイシャツの洗い方)で回してしまった事があります。

元々は黄なりでハリのあるブラウスだったのですが

洗い上がって見てみると真っ白に・・・

幸い、縮みやごわつきは無かったので

お客様に確認しようと見せると

「ありがとうございます!!」

と声を弾ませてお礼を言われました。

 

確認するとそのブラウスは元々真っ白のブラウスで

それまで他のクリーニング屋さんに何度出しても

前々白くならず諦めていらしたのだそうです。

恐らく「水洗い✕」だったので他所のクリーニング屋さんもドライしかしてなかったのでしょう。

うちでも特にご相談がない場合はドライだけで納品していたかもしれません。

 

これは洗濯表示のミスなのか何なのか解りませんが

正直「黄なり」→「晒」レベルだったので

私としては完全に「やってしまったー(;´Д`)」という想いだったのですが

結果的にめちゃめちゃ喜んで頂けました。

 

【その5 古いシミのシミ抜き事故】

以前知り合いの服を預かって特殊シミ抜きを依頼された時の事です。

古いシミだと解っていたのですが

何も考えず普通に薬品を付けてシミ抜きしようとして

ガン(シミ抜き用の機械)をかけた時に

パンッ!と生地が無くなり穴が空いてしまいました。

まるでマジックのように…

 

これは後年勉強して分かったのですが、

汚れはシミになってからも浸食を続け、

色素を壊し繊維を腐食して行くんだそうです。

つまりシミが古くなればなるほど、

その部分だけ他よりも脆くなって行くのです。

ボロボロに錆びた鉄が手で簡単に壊せるように

傷んでしまった繊維は触らない方が良かったのです。

 

今ではシミの具合を見て対処を考えています。

触らない方が良い場合ももちろんあって、その時はお客様にご連絡してお返しいたします。

お客様に方にもなるべく早めにクリーニングやシミ抜きした方が良い事を

お伝えするようにしています。

 

【職人さんの腕は失敗からの経験値による】

こうした経験を何度もしながら、今では仕分けの段階で「怪しいな…」というのが

少しずつ解るようになって来ました。

良く「凄い料理人は食材の声を聴く」とか「素材の声を聴こえる」みたいな事言われますが

結局この「怪しいな…」という感覚が職人さんの勘というか経験則なんだと思います。

「服の声が聴こえる」とまでは言いませんが

何となくどうやって洗えば良いのか、以前よりは解るようになって来ました。

 

事故を起こした時は本当に申し訳なく思うのですが

今から思えばこれらの事故が経験値となって今の自分を作っていると思えるので

あって良かったな、と思えます。

当のお客様には本当申し訳ないんですけどね(^^;

 

【まとめ】

今回は今だから話せる失敗談を5つご紹介しました。

・プロでもミスする事はあります

・全国のクリーニング屋さんも同じ(だと思う)

・いかにリカバリーするか?お客様への対応、が大事!

・仕組みとしての改善が大事!

・失敗の経験が職人の腕と勘をアップさせる

クリーニング屋さんに限らずあらゆる職業や仕事、職務で人的ミスは存在すると思います。

どのように対応するかでその後の関係も変わります。

どんなにミスしても信頼を失わないようにしたいものです…。

 

 



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