汗抜き加工の必要性と自宅でやる方法

汗抜き加工の必要性と自宅でやる方法

汗抜き加工って本当に必要?何とか自宅で出来ないの?そう思われていらっしゃいますか?

この記事では『汗抜き加工の必要性と自宅で行う簡単な方法』について解り易く解説して行きます!

ドライクリーニングだけでは汗は落ちないので『汗抜き加工』がオススメですよ!

今回はやめておきます…。(別にそんなに汗かいてないしな…)

この時期良く店頭で汗抜き加工『汗抜きドライ』をオススメされると思いますが

(お店によっては「Wウォッシュ」や「ウェットクリーニング」など)

必要性がイマイチ理解出来ず、「クリーニングだけで十分だろう」と安易に考えていないでしょうか?

実は汗抜きは本当に大事なので、一度も使った事がないという方には本当にオススメです!

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【汗抜き加工が必要な理由「ドライクリーニングでは落ちない汚れ」】

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汗って見えないから汚れに気付き難いんですよね!

そうそう、臭いもしないし別に気にならないからね。

まず「汗抜き加工」とはどういう事かと言いますと、

以前の記事(『ドライクリーニングとは?』)でもお伝えした通り、

ドライクリーニングは油溶性の汚れには強いのですが、

水溶性の汚れには弱い性質があり、

水溶性汚れの「汗」はドライクリーニングだけでは完全には落ちません。

汗は無色透明なので蒸発すると見えなくなるのですが、

汗に含まれる塩分、アンモニア、マグネシウム、皮脂(こちらはドライクリーニングでほぼ落ちますが)

などの汚れの一部が蒸発しても衣類に残っていて、

それが時間と共に酸化して変色します。

『クリーニングをして保管をしていたのに脇や襟が黄ばんでいる』

といった現象はこういった理由によって起こります。

1.汗抜き加工とは?

この「汗汚れ」を除去するためには水溶性汚れに強い洗い方

つまり水洗いが必要なんですが、

通常ドライクリーニングをする衣類はウール製品のような水洗いが難しい物が一般的なので

何かしらの方法で汗を除去します。

これを『汗抜き加工』と呼んでいます。

(ちなみに水洗い出来る物は水で洗えば汗汚れは落ちるので「汗抜き加工」は必要ありません。)

【当店の汗抜き加工でどれくらい汚れているか確認しよう】

お店によって洗い方は様々なので他のお店が

どのように汗抜きをされているかは解らないのですが、

当店ではEM活性液などを混ぜた専用の水溶液に衣類を浸け込んで押し洗いをします。

当然水に浸けるだけで色が出たり縮んだりする衣類には向かないのですが、

大概の衣類はこれで汗汚れが流れ出ます!

こちらドライクリーニング後に汗抜きした水溶液の画像です。

汗抜き加工1

若干黄色味がかっているのが解るでしょうか?(元々はほぼ透明)

こちらがドライクリーニングでは落ち切らなかった汗の汚れです。

汗抜きをする事で衣類のジメジメ感が無くなりさっぱりした着心地になり、

臭いも軽減されます。

例えば煙草を良く吸われる方の汗抜きをすると、

汗抜き加工2

こんな感じで煙草のヤニも出て来ます。(これは見てすぐお解り頂けるでしょう!)

ドライクリーニングだけではこれらの汚れがどんどん蓄積して行きます。

【他店の汗抜き加工「汗抜きドライ」とは?】

モノクロのクローゼット

一方で、ドライクリーニングの際に溶剤に専用の加工剤を入れて

汗抜きする方法を「汗抜きドライ」と言います。

こちらは水に浸け込むような、色落ちや縮みのリスクはなく

手間も省けるのですが、

汗汚れの除去率は高くないとも言われています。

この辺りはお店の考え方やお客様のニーズによって選ばれているのかな?と思います。

【その他の方法「Wウォッシュ」「ウェットクリーニング」とは?】

疑問

他のクリーニング屋さんでは「ウェットクリーニング」を勧められるんですけど、何が違うんですか?

「ウェットクリーニング」は水を使ったクリーニングなので一般的には水洗いの事ですね!

1.ウェットクリーニングとは?

「ウェットクリーニング」とは分かり易く言うと単なる「水洗い」の事です。

通常クリーニング店で行う洗浄作業は衣類全般をドライ溶剤で洗う「ドライクリーニング」と、

ワイシャツなどを高温で洗う「ランドリー」

そして通常の水洗いである「ウェットクリーニング」に分けられます。

上記2つはクリーニング所が特異とする洗浄方法ですが、

ウェットクリーニングに関してはご家庭のお洗濯と原理は然程変わりません。

(ただしウール製品などご家庭でなかなか洗えない製品も専門的な知識と技術で水洗いします。)

2.Wウォッシュとは?

従って、こで追加料金を支払ってまでウェットをやりたいかどうか…という事は是非ご一考ください!

ちなみに当店は、水洗いした方が良い衣類は基本的に「ドライ+水洗い」して仕上げております。

これがいわゆる「W(ダブル)ウォッシュ」です!

当店では水洗い出来る物なら無料でWウォッシュします。

(他にも個人店はそういうお店が多いと思います。)

3.クリーニング店のウェットクリーニングと家庭での水洗いの違い

ご家庭のお洗濯で十分、と言いましたが、

ドライクリーニングしてから水洗いをした方がより汚れが落ちる点と、

クリーニング店の洗浄力による水洗いという点は、やはりご家庭より良いので

そこまで考えてクリーニング店に「ウェットクリーニング」を依頼するのはアリだと思います!

当店の様に「Wウォッシュ」「ウェットクリーニング」がメニューにないお店なら、

受付時に「どのように洗いますか?」と尋ねてみると良いでしょうね。

【汗抜き加工が必要かどうかのサイン】

臭う

例えば汗を良くかいたからと言って「汗抜き加工」が必要かと言うとそうではありません。

(着る人の好みの問題ですが…)

夏の汗を良くかく時期は水分量の多いサラサラした汗を良くかきます。

こういった汗は、塩分やアンモニアといった成分が少ないので

蒸発すると割と綺麗な状態に戻ります。

逆に冬や梅雨時のようなじっとりした汗には余計な成分を多く含むので

衣類にもどんどん蓄積されていきます。

1.汗抜き加工が必要かどうかを見極めるポイント

そこで「汗抜き」が必要かどうかを見極めるポイントを2点お伝えします。

それは「臭い」「触感」です!

「臭い」は大体解ると思いますが、

霧吹きなどで少し湿らせた時に嫌な臭いがしたり、

雨が降って濡れた時に変な臭いがする時は汗抜きをオススメします。

「触感」と言うのは生地を触ったりつまんでみたりして、

襟や袖口が身ごろ等よりも硬い感じがする場合などは汗汚れが溜まっている可能性が高いので

汗抜きをオススメします。

ズボンでしたら腿の辺りが良く硬くなっているので触ってみてください!

2.衣替え前には必ず汗抜き加工を!

また、こちらは定番ですが「衣替え時に長期保管する前」には必ず汗抜きをしておきましょう。

前述のように汗は時間が経ってから黄ばみとなって出てくるので

保管前には汚れが見えてなくても汗抜きは必須です。

【自宅で出来る「汗抜き加工」】

手洗い

家庭の水洗いと同じって事は「汗抜き」も自宅で出来ないの?

正しい方法でやれば自宅でも「汗抜き」する事は可能ですよ!

家庭で水洗いするような品物はそもそも汗抜きの必要はないので

水洗い出来ないようなものを対象に解説します。

ただし、水に浸けただけで色が出る衣類や風合いが変化する物は汗抜き出来ませんのでご注意ください!

1.自宅でする「汗抜き加工」

①大き目のバケツにぬるま湯(30℃くらい)を溜める

②中性洗剤を適量(洗剤パッケージの分量)の半分くらいを投入して良くかきまぜる

→洗剤量を少なくする事で濯ぎを減らします

③軽く押し洗い

→水が生地を通り抜ける程度でOK

④様子を見ながら10~15分程浸け置き

⑤軽く絞る

⑥濯ぎ

→洗濯機に水をたっぷり貯めて柔軟剤を投入し良くかきまぜる

→先ほど軽く絞った衣服を入れて軽く押し洗い(2~3分程度)

⑦「ドライコース」「手洗いコース」の「脱水」のみを選択して軽く脱水(1分程度)

⑧しっかりシワを伸ばしながら干して乾燥させる

⑨アイロン掛け

2.自宅汗抜き加工の注意点

手洗いのような感覚で汗抜き加工をしてもらえればOKですが

ウール製品などは水に浸けてじゃぶじゃぶ洗うとシワになったり

縮んだりするので、そーっと押し洗いしてやるのがコツです。

しかし、この方法では油溶性の汚れはほとんど取れないと思いますので、

あくまで「汗抜き」に特化した洗濯方法だとご了承ください!

3.両刀使い

先ほどドライクリーニングしてから水洗いした方が綺麗になる、とお伝えしましたが

例えばご自身で汗抜きをした後にクリーニング店でドライクリーニングをしてもらう

汗汚れの除去率は下がりますが、料金を節約した上で汗汚れを除去し

仕上げや縮みの修復などの手間はクリーニング店にお任せ出来ます。

(家庭で水洗いしてシワシワになった服を持ち込むとお店はあまり良い顔はしませんが・笑)

このように自分で出来る範囲でケアして

難しい部分で上手にクリーニング店を利用すると

着心地と節約を両立させる事は出来るかもしれませんね!

4.汗抜きもしてもらえる宅配クリーニング

最後に無料で「汗抜き加工」までしてもらえる宅配クリーニングをご紹介します。

自宅の近くに信頼できるお店がない方はこちらをご利用ください!

汗抜き加工(無料)してもらえる宅配クリーニング

【まとめ】

今回の記事では『汗抜き加工の必要性と自宅で出来る汗抜き方法』について解説しました。

・「汗抜き加工」とは、ドライクリーニングでは落ち難い汗汚れを落とすメニュー

・汗が残っていると数か月後に酸化して黄ばむ

・「汗抜きドライ」はリスクは少ないが汗の除去率は低い

・「ウェットクリーニング」は家庭の通常洗濯と原理は同じ

・家庭でも「汗抜き」は出来る

オプションメニューを注文する時は、どのような洗い方をして、どのような効果があるのか?

を受付でしっかり聞いて納得した上で利用する事をオススメ致します!

投稿者プロフィール

みっちー(清水光博)
みっちー(清水光博)福屋クリーニング代表取締役
1980年生地元出身。クリーニング歴14年。まだまだ若手で日々勉強中!
自学の為にTwitterで毎日 #洗濯 #クリーニング を検索&リプ。合せてクリーニングや家庭洗濯についての情報発信を毎日Twitter・Instagramで1年以上続けています。

5歳娘の父。#テルボン と心が晴れる絵本「キミが泣いていたら」の作者。晴れた日とハワイとミスチル大好き。

【子育てパパママを応援!!】
国家資格クリーニング師/EMオーガニッククリーニング加盟/肌に優しいシャボン玉石けん使用/京技術修染会復元加工師

詳しい自己紹介は↓の「W」マークをclick!

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