家庭洗濯とクリーニングの違い<ワイシャツ編>

当店ではお仕事で毎日ワイシャツを数十枚洗っていますが、

ご家庭でも当然毎日のように洗濯して、干して、アイロン掛けまでして

という工程を家事の一環としてされていることと思います。

そのご苦労たるやお察しいたします。

 

そこで今回はワイシャツの家庭洗濯とクリーニングの違いについて

いろいろ紹介してみようと思います。

クリーニングのプロとしての見解になりますので、

家事のプロが見て「そこは違う!」というご意見などございましたら

コメントくださいね^^;

 

【洗浄温度の違い】

まず家庭洗濯では通常水洗いが基本だと思います。

そこに洗剤を入れる事で油汚れを落とし易くして

皮脂や排気ガスの汚れを落としています。

ただし、洗剤だけではしつこい汚れは落ち切らず

それを繰り返すことによって汚れは蓄積していき、

気が付けば取れない程の汚れになっていきます。

 

一方で、クリーニング店の水洗機は60℃以上温度を上げられる設計になっています。

温度が高ければ皮脂や油汚れは落ち易くなるので、

家庭洗濯よりも綺麗になり易いという事になります。

しかし一方で、高い温度で洗うと綿であれポリエステルであれ、

縮むことがあります。

ここは仕上げでカバーするのが一般的です。

(ちなみに当店では30℃くらいで洗って綺麗になる仕組みを採用しています。)

 

 

【縦型ドラムと横型ドラムの違い】

次に、家庭用洗濯機は従来縦型ドラムをずっと採用していました。

(最近では水量が少なくて済む斜め型ドラムも多くなって来ましたが、、、)

一方、クリーニング店の水洗機は横型ドラムになっています。

 

縦型ドラムはドラムの回転によって複雑な水流を発生させ、

もみ洗いで汚れを落とす仕組みになっています。

一方横型ドラムはドラムの回転によって、

被洗物を上に持ち上げて落とす事で叩き洗いをする仕組みになっています。

実は汚れ落ちはもみ洗いよりも叩き洗いの方が洗浄力が高く

その為水洗機は横型ドラムを採用しています。

(縦型ではたくさんの量を入れようとすると大きくなり過ぎるから、というのもあります。)

 

海外では一般的に横型ドラムが古くからありますが、

あれは海外の水質が硬水であるため、汚れ落ちが悪く、

ガシガシ叩いて洗うような洗濯方法が歴史としてあったからだと思います。

(※硬水に含まれる鉱物と洗剤が結合して汚れ落ちは悪くなる。)

日本は軟水なので浸透性が高くちょっとの石けんともみ洗いで十分でした。

桶を利用した手洗い洗濯が礎にあったので縦型ドラムは普及したんじゃないでしょうか?

 

最近では斜め型ドラムの洗濯機が多くなってきていますが、

あれは少ない水量で洗えるメリットがある一方で、

縦型と横型の間の中途半端な洗い方なので、洗浄力はイマイチとなります。

しかし洗剤の発展によって汚れ落ちはカバーされているようです。

 

 

【仕上げの違い】

大手のクリーニング店では専用のプレス機を使う所が多いと思います。

濡れたままのワイシャツを型に着せてボタンを押せば

数十秒で綺麗に仕上がる優れものです。

(1台何百万もします・笑)

機械力で最適化された仕上りですが、逆に余計なしわが出来たり、

ボタンが割れるなどの事故を引き起こすデメリットもあります。

 

一方昔ながらの個人店では今でもアイロン1本で仕上げている所もあります。

業務用アイロンは家庭用に比べると重量があり、

重さ(圧力)と職人技術で綺麗に仕上げて行きます。

当店では襟や袖のように厚みのある部分を機械でプレスし、

最終仕上げを職人が手仕上げで行います。

言わばハイブリッド型でしょうか?笑

(こういったお店も結構あると思います。)

 

ご家庭でもアイロン台とアイロンを駆使すれば

クリーニング店と同等くらいのアイロン掛けは可能かと思いますが、

そこはやはり熟練度が違って来るのでなかなか難しいでしょうか。

 

 

【その他の違い】

他にも洗剤や糊付けなどの違いは考えられるのですが、

それは各お店によっても随分違うのかな?という部分と、

家庭用でも十分な物もあるな?という事で

今回は割愛したいと思います。

 

さて、ここまでいろいろ違いを紹介して来ましたが、

個人的見解としては

家庭洗濯でもクリーニング店と同じような洗濯は可能である!

と思っています。

ただし、そのためにはなかなかに時間と労力が掛かるだろうと思います。

普段使いなので少しくらいの汚れは気にしない、というのは置いておいて、

ご家庭で家事の合間にもっともっと綺麗にしようと思うと、

予想以上に手間暇が掛かってしまうでしょう。

その手間暇を考えると1枚数百円のクリーニングは

割安なんじゃないかな?と思う次第です。

 

逆に、家庭洗濯において最大のメリットと言える事が2つあります。

それは愛情コストです!(笑)

 

コストに関しては言わずもがなですが、

愛情に関してはいくらコチラが努力しても

家族の愛に勝るものはありません。

ご家庭でお洗濯されている方は十二分に愛情を掛けてお洗濯してあげてください!

とは言え当店にお持ちくださる方も、

それはそれでクリーニングに出しに行く分の手間暇もありますし、

当店からの愛情も最大限プラスして

お洋服と共に着て頂けるよう努力いたします(笑)

 

 

【まとめ】

ワイシャツの家庭洗濯とクリーニング店の違いについて紹介しました。

・洗浄温度が違う

・洗い方が違う(ドラムの向き)

・仕上げが違う

・家庭でも同じような洗濯は出来るが手間暇を考えるとクリーニング店は割安

・家庭洗濯の最大のメリットは愛情

 

個人的にはコストも考えると通常洗いは家庭洗濯で行って、

月に1~2度クリーニングに持ち込んで普段取れないしつこい汚れを取る、

くらいの使い分けが良いのかな?と思います。

 

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